社友会

 今年も社友会の案内が来た。毎年秋に行われるこの会合は、以前勤務していた会社OBの親睦会で、会合にはOBと現在の役員、部署長が出席する。
私はこのような昔の仲間の会合、同窓会、同期会などには原則として出席しない。昔のことを懐かしむ以外に意義を認めないからである。特に社友会は会社での序列がそのまま現在も引き継がれており、以前の職名で呼ばれることがいやである。中にはそのことのために出席する人もいる、と聞く。出席者の多くは昔の仲間と会い、若かりし良き日日を語り合い、現在の状況を確認し合い、世の中の情報交換をするのであろう。しかし、近頃ではコンピューターや携帯電話があり、情報の収集や友人の近況等の掌握には不自由しない時代になってきた。 
 同様なことが葬儀や告別式にも言える。親戚やごく親しい人の場合を除いて参加しないことにしている。現代のこの種の行事はそれを執り行う喪主や当事者の意に反して、コマーシャルベース優先になっていることが多いからである。私は参加しない代わりに初七日や四十九日に花を送って故人の冥福をお祈りすることにしている。